折坂悠太さんのこと
島根の話も途中だけれど、先日東京で折坂悠太さん(今回は合奏)と寺尾紗穂さん(冬にわかれて)を見たので冷めないうちにこちらを先に綴っておく。
寺尾紗穂さんについては実は来週も拝見するので、今回は折坂悠太さんの事を書きたい。
ひとまず彼の音楽はジャズでありブルースであり長唄でありわらべ歌だった。
曲調によってそのジャンルが違うように聞こえる、と言うだけは簡単だけどきっとそれだけじゃない。
歌われる詞や言葉の選び方が独特にも関わらず、どこか親しみがあり懐かしい情景が思い出される。
なんでだろうな、考えながら聞いていてもスッと入ってくる伸びやかな声に耳をすます。
初めての曲も沢山演奏してくれたので歌詞があっているかわからないけど、彼の詞には人間だけでなく、植物や自然や動物が人間と同じ目線、もしくは希望の対象として沢山出てくることに気がついた。
そういう風に自然を自分達と同じ目線で見ることは、大人になるとなかなか難しい。
だからこそ彼の歌は、子供の頃に草むらで遊んでいた 鳥の声だとか風の音を聞いたあの頃のことを思い出させるのだ。もう少し歳を戻れば子守唄にも近いような。そんなものを感じて心から安心したのだった。
インタビューで語られていたことには、曲を作る上で「誰の感覚としてもより多くの人が感じるものを」と考えているようで。
押し付けがましくない安心感のある歌は、その考えからきているのだなと納得。
その男、天才につき──折坂悠太、この世と別世界を繋ぐ歌声、ライヴ音源をハイレゾ独占配信 - OTOTOY
こう書いていて、いまの自分が欲してるのはどこまでも「押し付けがましくなさ 」なんだな、と思ってまぁそらそうなんだけども…うん て感じでなんだか笑ってしまった。